当社は社長をはじめとして、ドイツ滞在が長かったメンバーが多く在籍しています。
本日は、社内勉強会において、「なぜドイツの労働生産性が高いか?」について当社顧問の林哲裕により共有された内容をお伝えします。


ドイツでは残業もほとんどなく、生活を楽しみ、何週間も休暇を取っているにもかかわらず、日本に比べて3割も労働生産性がよいということです。
日本とドイツでは、働き方の何が違うのでしょうか。

1.労働生産性の定義

労働生産性とは、労働の投入に対して、どのくらいのものを生み出せるか(産出量)を図る指標です。
1人当たり、1社あたり、1国当たりの労働効率を図る指標として用いられます。

労働者1人の時間当たりの成果(産出量)が上がれば、おのずと労働生産性は上昇します。

 

2.ドイツと日本の生産性の差

2013年のOECDの調査によると、ドイツが労働時間1時間当たりで生み出すGDPは62.2ドル、一方、日本は41.1ドルとドイツよりも34%低い数値です。
GDPは日本の方が30%多いですが、人口はドイツよりも56%多いため、1人当たりにすると、GDPは日本の方が少ない、ドイツ人の方が日本人を上回る富を生み出していることになります。

 

3.ドイツでは労働者の「ワーク・ライフ・バランス」を国が守る

生産性を高めるには労働時間を短くすることが最も効果的と言われています。

ドイツの1人当たりの1年間の労働時間は1393時間に対し、日本は1745時間。
何とドイツは日本より352時間(14日間に相当)、約20%短いということになります。
有給休暇も1年に30日与えられ、ほぼ100%消化しているのだとか。
なぜそれが可能なのでしょうか?

まず時間外労働についてですが、ドイツの労働法は1日10時間を超える労働を禁じていて、違反した際の罰金は、会社ではなく、上司のポケットマネーで支払うことになっているそうです。

また、育休なども、ドイツでは子供1人につき最長3年が認められていますし、夫婦で子育てすると月額25万円が国から支給されます。
ここまでしてもらったら、積極的に夫婦で子育てしようと思いますよね。

ドイツでは国が積極的にアシストすることによって、ワーク・ライフ・バランスを実現しているようです。
でもそれだけで労働生産性を上げられるとは思えませんが…。

 

4.労働時間を短くしているのは国民性?

ただ単に、短時間労働、有給休暇、育休などの手厚い労働者保護が生産性向上に結び付くとは限りません。
国民性や企業風土の違いも大きく影響しているようです。
そこでドイツ人の働き方の特徴がいくつか共有されました。
一般的に、ドイツ人は目的達成に向けて高い集中力を保ち、直接的なコミュニケーションを大切にすると言われていますが…。

1.ドイツ人は「時間」を基準に働く。
長時間残業することに重きを置かず、時間内で成果をいかに上げるか、に徹している。

2.無駄なこと、やる必要のないことは一切やらない。
無駄と判断すればたとえ上司でも、顧客でも、相手に対して「No」と言える。

3.勤務時間中は仕事と仕事に必要なこと以外は一切しない。
仕事中の世間話や職場の明るい雰囲気も執務中にはあまり必要のないもの。
遠まわしではなく、率直なコミュニケーションを好む。

4.「Work hard. Play hard」仕事も遊びも全力という文化がある。
ON/OFFメリハリをつけて仕事に集中し、上司や同僚とのアフターファイブはなし。

なるほど、日本の現場とは違う面が多そうですね。
ここに労働生産性を上げるヒントもありそうです。

日本人は共同体を守る意識が強く働き、同調させる圧力の強さに忖度(そんたく)してしまう傾向が強い。
無駄なことだと思いつつ、上司にたてつくなんて…、まだ上司が残っているから…、などと残業してしまうケースもまだまだあると思います。
まずはこうした状況を変えていくことが必要なのですね。
そしてそれが仕事への集中度を高め、成果を上げることにつながり、残業をしないような働き方につなげられるのではないでしょうか。

いつか、有給休暇の消化率が100%まで上がり、ヨーロッパ型の長期休暇を楽しめるようになるまでになるといいですね。
そのためには、できることから、仕事に対する意識や取り組み方も変えていかなければならないのだなと思いました。

2級キャリア・コンサルティング技能士
高原 真美
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